AIが社会で多用される時代になりました。人工知能としてこの世に出現したのは1950年代。既に70年近く経過しています。今のAIは第三次ブームに該当します。第1次は1960年からです。第1次AIブームでは、AIはいわゆる「トイ・プロブレム(おもちゃの問題)」しか解けない事が次第に明らかになってきました。現実問題を解決できない事が明らかになりAI研究は凍結することに。
1980年代からの第2次AIブームでは、「知識」をコンピューターに入れるという研究が進められました。医療に関する知識や法律に関する知識をコンピュータに覚え込ませ現実的な問題を解決できるようになり再び脚光をあびます。
しかし、知識が膨大になりルールの数も増えるとルール同士で矛盾や一貫性の無さが露呈してきました。痛いとかだるいとか感情に該当する症状をAIが理解することができない、人間が持ち合わせている常識量の多さを具体的に処理すること、知識を書き換える難しさを克服できず第二次AIブームが去るのです。
2006年からはディープラーニングの登場から現在に至るまで第3次AIブームが到来中です。今のAIはインターネットが普及してから現在まで蓄積したきた膨大なデータをビッグデータとして情報の基盤としています。コンピューターが大量のデータを学習し分類や予測などのタスクを遂行するようになってきました。
従来は機械学習という実装手法で人間が定義した予測の精度をあげるための定義が必要でしたが、ディープラーニングでは定義するのではなくAI自身が学習していくことで精度をあげ、より複雑な予測も可能となってきました。第3次AIブームの起爆剤となったわけです。
これからのAIはシンギュラリティ(技術的特異点)がいつ起こるのかという時点にあるといわれています。このシンギュラリティ(技術的特異点)とはAIが人類の知能を超える転換点、AIがもたらす世界の変化を概念としてカールワイツ氏が提唱しています。その時は2045年や2030年などあらゆる意見がありますが映画の世界が予想を上回って加速しているようです。
直接的な影響は雇用が一気に消失するのではないかという問題、一部の仕事や職業が人工知能に置き換わるということですね。およそ49%の仕事は10年から20年後には人工知能に取って代わる」といった予測もでているそうです。あくまでも推論であり、脳を超えるためにはAIの学習を何回行う必要があるのか?などシンギュラリティは来ないという意見もあります。
この変化に立ちむかうためには人間にしかできない新しい価値観を生み出すことが必要で常にスキルアップする必要があるということになります。
こう考えると価値を創造できるのは人間だけなのではないでしょうか?
嬉しい、楽しい、悲しい、苦しいなど感情もAIに覚えさせることはできても主観を持てるのは人間だけだと思っているのです。